色欲に塗れた『七大罪』が1人。それが『邪欲の令嬢 イシュタルテ』である。
美しく艶やかな容姿を持つ邪欲の女悪魔は、死と苦痛、流血と拷問を好む異常性愛者であり、哀れな犠牲者の悲鳴は勿論、自らを抉る痛みですらも享楽の対象とする。
その性癖と相まって単純な力押しよりも、罠と奸計による搦め手を好む彼女は、黒のディバイドに紛れ込んだ、獣人と竜人たちを自らの領域に引き込むべく手ぐすねを引いていた。
テリトリー「猟奇と倒錯の居城」
所狭しと仕掛けられた罠の数々と、拷問器具で埋め尽くされた古城。
囚われた犠牲者と、迷い込んだ愚者による阿鼻叫喚が鳴り止まぬその空間は、流れた血と怨嗟の声を魔力に変換し、酷薄なる領主の力を増幅させる。
他者と、そして自らの痛みすらも糧に繰り出される彼女の計略は、
トラバサミのように肉に喰い込み、けして獲物を逃すことはないのだ。