先日発売のブースター3弾、そして初のタイアップブースター 「魔法少女まどか☆マギカ」シリーズ、新しい風が加わった大型大会。
冬の中に春を感じる快晴の朝に、参加者100名余が集まり第三回ビルディバイドTCG大型公式大会が仙台会場で開催された。
三回目の公式大会は新たに6種類のテリトリーが追加され、どんなデッキが使われていたのか興味深い。
さて、分布からどう変化が起こっているか見ていこう。
予選・デッキ分布
最大勢力である『屠竜騎装 メギドラグ』ですら13.5%と突出した使用頻度のデッキはなく、会場では全テリトリーの使用が確認された。
新テリトリーの使用頻度こそやや高めではあるものの、どのデッキが勝利してもおかしくない環境と言えるだろう。
更に細かいカード採用率を、追加されたブースター3弾とタイアップブースター「魔法少女まどか☆マギカ」の中から、色別に見ていこう。(名称ルールカードは除外しています)
最新弾カード使用率ランキング【色別】
まずは黒、驚異的な爆発力を持つバスターユニットと、手札を捨てさせる系統のカードが軒並みランクイン。
デッキ分布でも『猟奇と倒錯の居城』および『円環の理』は使用率が高かったが、『転校生』や『幽玄の暗殺者 カルラ』はそれらのテリトリー以外での採用も見られたほどであった。
次に青、ユニットではなんと非バスターユニットの『魔法少女 鹿目まどか』がトップとなった。
コマンド1位の『スモーク・ディスチャージャー』同様、デッキタイプをあまり選ばず広く採用されていたカードであり、今後定番の1枚となるのかもしれない。
白においては、低コストでパワー5000が実現できる2枚のユニットが高評価であったようだ。
またコマンドでは1コストのリアクションカードが揃ってランクインし、これからも「守りと言えば白」の立場は揺るぎなさそうである。
最後に赤では、第1弾から根強い人気を誇る『火竜のアギト』にマッチする『赤焔竜 ゼルヴィオス』、そして低コストで守りを固めるデコイ持ちユニットがランクイン。
赤のコマンドは数的にはあまり多くなかったが、リターンの大きい『善意の対価』、手札からプレイしやすい『ラプチャード・フレイム』は比較的多く見受けられた。
<上位8名の使用デッキ>
SLEEP〔qfIqQ7u9Tu〕
misawa〔3wb0RMDZXc〕
37.4℃〔89vgY9I4DU〕
まつりん〔RsQh9kJ5lE〕
Take〔dGK4fzX8Za〕
MK|Ma〔qFQZtA6jjW〕
まいごいぬ〔lWKCKaNs6j〕
knight〔3t8ZMPBW4Y〕
そして決勝トーナメントへ
多数のデッキに勝機がある、明確な答えの存在しない群雄割拠の大混戦。
そんな環境を勝ち抜いた猛者たちが彼らだ。
8人でテリトリー7種。
比較的、青の使用率が高いが、どの色もメインとして据えられており、予選ラウンドがどれほどの混戦であったかを象徴するような面々である。
それでは、白熱した試合を見ていこう。
【決勝トーナメント1回戦】
1回戦で目立ったのは、第3弾のアサルトテリトリー『屠竜騎装 メギドラグ』の青白アイオラ対決、MK|Maさんとまつりんさんの戦いだ。
両者のデッキは内容も近いが、MK|Maさんの方は『穿孔強襲 フリーダ』が多く採用されており、『フリーダ』のブロック不可や『メギドラグ』による2倍『一時の休息』は、一瞬でゲームを決める破壊力を持つ。
対してまつりんさんのデッキには『彩光精霊 アルコリス』が採用され、こちらはユニットを展開しつつ、採用率の高い赤の軽量デコイや白の軽量ユニット、同系の『虚数残影 ペトロネラ』等をいなすことができる。
結果は紆余曲折あり、まつりんさんの勝利となった。
【決勝トーナメント2回戦】
2回戦目で注目したのが37.4℃さん(バドラトス)とmisawaさん(ダグラーク)の戦いだ。
37.4℃さんのバトラトスは初志貫徹で、序盤は『アンビション・イーター』やコマンドで凌ぎ、『烈火の逆鱗 バドラトス』の能力で大型を出していくストロングスタイル。
コストが重いという事は1枚1枚のコストパフォーマンスが高く、たった一手で状況を激変させる、とても見応えのあるデッキだ。
それに対してmisawaさんのデッキは、いち早くテリトリー『天空の城塞』を開放し、その能力によってコストを無視しつつアドバンテージを広げていく構成。
多彩かつ強力なバスターカードを採用できるの強みで、その中でも唯一4枚フル投入されているのが『幽玄の暗殺者 カルラ』。
コストを踏み倒すデッキ同士の戦いは『幽玄の暗殺者 カルラ』による手札破壊が功を奏し、misawaさんの勝利。
【3位決定戦】
37.4℃さん(バドラトス)とまつりんさん(青白アイオラ)の戦い。
常に環境の中心にいる重鎮『火竜のアギト』に対し、動きの軽快さで押す新進気鋭のアサルトテリトリー。
大型が盤面を制するか、数とコマンドが制するかの戦いは、大型を使いこなした37.4℃さんの勝利であった。
最後に
……と言う所で、ディバイドバトル東北エリア大会のレポートは終了。
今回の大会も、少し暖かくなったといえ寒い中、100人以上の参加者に集まって頂けたこと、そしてまた参加者がみな積極的に感染対策に協力して頂けたことで成り立った大会であり、感謝している。
テリトリーが増えた事でどのようなデッキが環境を制するのか楽しみで仕方なかったが、皆が想い想いのデッキを握りしめ夢中になっている様子はとても素晴らしく、デッキ構築の深さが現われる試合ばかりであった。
次回もまた、よかった!楽しめました!と言いたくなるようなイベントの企画・運営を、公式サイドには引き続き期待していこう。
『レディ・ビルドディバイド!』
(イベントレポーター:みるめ)