2022年4月1日発売スターティングデッキ「龍気を纏う才女」「激情を司る神妃」、ブースター4弾「忌むべき闇の目覚め、古き伝承の旅立ち」に加え、先日発売したタイアップスターティングデッキ 「鬼滅の刃」が加わり、どのデッキも猪突猛進の勢いで活躍が期待される大型大会だ。
曇り空から夏を感じさせる光が注ぐ5月14日、大阪会場に200余が集まり、第四回ビルディバイドTCG大型公式大会(ディバイドバトル 1stセッション)が開催された。
新たなエースとテリトリーが加わり、どのような変革を起こしたのか、まずはデータからみていこう。
予選・デッキ分布
このテリトリーの分布をみて驚かされた。なんと1弾環境で猛威を奮っていた『命運の遊技場』のテリトリーが使用率ナンバーワンに返り咲いている。
とは言っても支配的というほどでもなく使用率は13.2%にとどまり、2番手は仙台大会でも人気だった『屠竜騎装 メギドラグ』が12.2%となった。
また注目度という意味では、前評判でもかなりの爆発力を秘めていると評価されていた新エース、『無双の戦鎚 メリッサ』&『撃装竜峰 ブラキベルク』が非常に高かったようで、回り始めると手が付けられなくなることを意識してか、定番1コスト除去の『不意の衝撃』に加え、黒の『ハードラック・クラップス』まで搭載し対策しているプレイヤー達も見受けられた。
さらには発売直後の『水の呼吸』や『ヒノカミ神楽』を持ち込むプレイヤーも複数おり、ともすれば仙台大会以上に多種多様なテリトリーが入り乱れる大激戦であった。
続いてはエースカードを除いた、各色の使用ランキングをみていこう。
最新弾カード使用率ランキング【色別】
黒のユニットは、2位以下を圧倒的に突き放し高採用率を誇ったのが超優秀軽量デコイ&墓地肥やしカードの『ヘビィアームド・プロウラー』。
コマンドカードでは新定番入りといってもよいショットトリガー2種、『凄惨な重罰』&『這い寄る恐怖』に加え、1コストでプレイ可能な『スクワーム・ナイトメア』がランクイン。
「3000」や「5000」に対して強く出られる構成は、前述のメギドラグやブラキベルクを意識しての結果かもしれない。
青は非バスターユニットの『真装機砲 フェオドラ』が多く採用されている。特に黒青『命運の遊技場』では、ほぼすべてのデッキで見かけられた。
コマンドは青使い待望の12000ダメージ『念撃弾 レイホゥ』が圧倒的トップ、次いで高い対応力を誇る『千里眼』『遅滞戦術』がデッキを問わず採用されていたようだ。
ちなみに次点には『目覚める超常』などの姿も見られ、PSIデッキのポテンシャルも感じさせてくれる。
白においてはアサルトテリトリー『鏖殺の聖骸 ヴァーラスール』とも高相性かつ、初動としてもプレイできる新観測者『歴史を記す者 エクリール』がトップ、次いで神兵ユニットたちが軒を並べている。
他の色では結構、新観測者たちはデッキに応じて使い分けられている印象が強かったが、どうやら白では3コストであることが特に評価が高かったということだろうか。
コマンドでは『理外の排斥』が圧倒的で、今回のスターティングデッキ収録のショットトリガーの中でも青の『遅滞戦術』と併せて、この2種を「最強クラスのトリガー」と賞するプレイヤーも見受けられた。
最後は赤のカード。ここで目をひいたのは『“不知火” 煉獄杏寿郎』のランクイン。
エナジーからこのクラスのユニットが飛び出してくるプレッシャーはすさまじく、「鬼滅の刃」でなくても採用されていたほどの注目ユニットだ。なにより熱き男がデッキにいることが心強い。
コマンドについては「青赤クラウディア」をはじめとするアグロデッキを大きく強化した『正面突破』、そして「メリッサ」において驚異的な爆発力をもたらす『強かな連携』がそれに続いた。
<上位8名の使用デッキ>
タケシ〔V1H7B50SHc〕
ナユタ〔b0fsi6Yqld〕
ヒカル〔Xi5RuaOKNm〕
俺×山根綺×土屋李央〔KuGRTdh3e2〕
まいごいぬ〔RV9YT3vAsB〕
たくや〔ptylQvWP40〕
ろあ〔yCIWPZr7rX〕
醤油抗菌〔XU5AtxcFRQ〕
そして決勝トーナメントへ
勇往邁進の末、勝ちぬいた猛者たちが彼らだ。
蓋を開けてみればテリトリーは6種、決勝だけを見れば黒のテリトリーが隆盛しているが、惜しくも……というラインにはそれこそ各エース、無数のテリトリーがひしめき合っていた。
それでは熱気溢れる試合をみていこう。
【決勝トーナメント1回戦】
1回戦で注目したのは、ヒカルさん(遊技場)vs醤油抗菌さん(グラドミラル)。
コントロール対ビートという、TCGの中でも長年戦い合ってきたタイプのデッキ同士の戦いだ。
ヒカルさん側は序盤を凌ぎ、コントロールできる状況に持ち込みたいが、醤油抗菌さんが繰るのは雷のごとき速さで走り切るクラウディア。
序盤は当然、醬油抗菌さんがゲームメイカー。ヒカルさん側はどうにか『“マッドビショップ” エンダイヴ 』をアクセプト、激しい猛攻を受け流しにかかる。
しかしその攻勢は収まらず、ショットトリガーが無ければ決着……という瞬間、最後の1枚で『遅滞戦術』がトリガー!その名の通り値千金の「時間」を手に入れたヒカルさんの逆転勝利となった。
【決勝トーナメント2回戦】
2回戦で筆者が見ていたのは、俺×山根綺×土屋李央さん(メギドラグ)vsナユタさん(巨塔)の戦い。
俺さんのメギドラグは軽コストのユニットとコマンドを多く採用し、テンポの良い展開力と白のコマンドによる対応力が魅力。
対してナユタさんはじっくりと腰を据え、後半になればなるほど『試練の巨塔』と『ブルーム』のもたらすアドバンテージが効いてくる重厚なデッキ。
アサルトテリトリーをめぐる除去系コマンドと、それを守るコマンドの対決といってもよいだろう。
結果としては勘所の『不意の衝撃』が効果的な一撃となり、ナユタさんに軍配が上がった。
【3位決定戦】
俺×山根綺×土屋李央さん(メギドラグ)vsヒカルさん(遊技場)。
また違ったタイプのデッキ対決となった3位決定戦であったが、1回戦でも活躍した強力デコイ『“マッドビショップ” エンダイヴ 』が決め手となり、ヒカルさんの勝利となった。
【優勝決定戦】
参加者205名による戦いの最終決戦はナユタさん(巨塔)vsタケシさん(居城)。
お互い『天眼銃撃 ナディヤ』の出しあいから始まった、スーパーコントロールvsスーパービート対決。
とにかくこの戦いは見ごたえ抜群で、相手の動きを予測し、呼応する様は一秒たりとも目が離せない。そんな対戦模様は動画配信されているので、ぜひそちらで見て頂きたい。
激戦の末、見事トータル10勝、なんと全勝で優勝したのはタケシさん!!本当におめでとう!
タケシさん、ナユタさん、両者の熱き闘いに盛大な祝福を。そしてもちろん、参加してくれたプレイヤーの皆様にも感謝を送りたい。
また今回は、ベスト4に勝ち抜いたプレイヤーからコメントもいただいた!
タケシさん
「イシュタルテで優勝できて嬉しいです!!2つ目の新テリトリーも楽しみなので、これからもイシュタルテデッキを使っていきます!」
ナユタさん
「巨塔ギアステア最高ー!!ギアステア使ってください!!」
ヒカルさん
「初めての大型大会で結果残せてよかったです!!次もブルームで大会出ます!」
俺×山根綺×土屋李央さん
「チーム全体で権利とれるまで大会出続けてます!!運営陣の方々、応援してます!」
最後に
……という所で、ディバイドバトル関西エリア大会のレポートは終了。
今回の大型大会でも、大勢の方々に集まって頂けたことに嬉しく感じ、繰り返しとなるが本当に参加者の皆様には感謝しかない。
またサイドイベントの『タイアップスターティングデッキ「鬼滅の刃」』を使った体験会の併催やBee本舗様のショップ出店、開発チームと対戦できるイベントなど、少しづつではあるが「ご時世」前の姿を取り戻そうという意欲も見られ、大いに盛り上がっていた。
次回もまた、素晴らしい!と言いたくなるようなイベントの企画・運営を、公式サイドには引き続き期待していこう。
『レディ・ビルドディバイド!』
(イベントレポーター:みるめ)